人生は楽しまなくっちゃ

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家中から大切なものが出てきた。

母の認知症の症状が少しずつ進行してきたと感じていた頃です。この頃はヘルパーさんは毎日来ていただいていました。要介護度2か3だったと思いますが、利用できる介護保険は全てヘルパーさんの費用でした。私たちのいない間にいろんな人に迷惑をかけていたとは思いますが、母はまだ普通に生活できているように見えました。まだ表情がはっきりしていました。私たち兄弟も月に1回ずつ帰るようにし、兄弟二人で月に2回はどちらかが実家にいるようなローテーションでした。遠距離介護と言っても、まだこの程度です。介護保険制度の恩恵と地元の人のあたたかい気持ちを十分に感じることができました。介護に関してはとても恵まれていたな~と思います。
  • また銀行の通帳が無くなった!
私が実家にいた夜のこと、父と母の様子がおかしいのです。どうしたのかと覗いてみたら、「また、銀行の通帳がない、ないと言うとる。」と父が怒っていました。母はおろおろしています。私は「オレが探すから大丈夫だよ。」と言って家の中を探し始めました。Sさんのレポートとかヘルパーさんとの会話から母が何かを隠す?しまう?場所は見当がつきます。大体3~4か所の中のどこかです。1か所ずつ調べていくことにしました。母は心配そうに見ています。トイレの小物入れ、押し入れの布団の間、床の間の引き出し、タンスの衣類の間、などなどです。タンスが一番隠す場所が多そうですね。押し入れの布団の間には手を1枚1枚手を突っ込んで左右に動かしてみました。何もなさそうです。床の間の引き出しには古い書類(もう失効しているものがほとんど)や古いカメラとかアクセサリーとか時計とかアルバムとかがあって、一つ一つ中身を確認していくのは時間がかかりました。トイレの小物入れは1か所しかないのでさっとみて終わりです。
  • 認知症の不安障害が物を無くすのでは?
今にして思うと誰かに盗まれないために、わかりにくい場所、わかりにくい場所としまっていき、ついには自分でもわからなくなっていったんでしょう。これも認知症の不安障害の症状なのではないかと思います。だから、物が無くなっても怒ったり呆れたりしては絶対にいけないと思っています。結局、母がいつも使っている桐の箪笥を上から一段ずつ衣類の間に手を入れて探していくと、「あった!」通帳と印鑑を発見! 念のため別の段の中にも手を入れてみると「ここにもあった!」「あれ、もうひとつあったよ」と計、何行分かの通帳と印鑑がでてきました。父も母も照れくさそうに笑っています。まあ、無くしたものが見つかってよかったです。この時に思いました。これで母や父に渡すとまた行方不明になってしまうのは明白です。
  • 大切な物は家族が管理してあげる
父と母に話して自分が預かることにしました。大切なものは、「開けるな!」と書いた衣装ケースに自分たちの泊まり用の衣類を入れて、その中に隠しておくことにしました。さらに、銀行の通帳以外でも保険証書とか、定期預金の通帳とか、印鑑登録カードとか、例のパスポートもありました。頻繁には使わないけど重要なものはいまのうちに全部みつけて整理しようと決めました。(パスポートって便利です。老年になると身分証明できるものが減っちゃうんですね。金融機関での手続きとか役所での手続きとか身分証明できるものが必要になるときが必ずあります。元気なうちになるべく有効期限の長いものを作っておくと便利でした。)いろんなものが無くなるたびに再発行してもらっていたので、探し始めると重複するものがいくつもでてきたのです。何があるか一覧にするのもまた一苦労でした。でもこういう事は、早めに一度はちゃんとやらないといけないことだと思いました。