人生は楽しまなくっちゃ

人生を楽しむためのあれこれ 大好きなフィギュアスケート、美味しい富山湾の魚 おススメふるさと納税返礼品 たまにトレッキング

デイサービスが合わなかった母

何回か母がデイサービスを利用した頃です。ちょうど実家に帰っている日が母がデイサービスを利用する日だったので、一緒に施設からの迎えの車に乗っていくことができました。1台のワゴンで数人のお年寄りの家を回っていきます。すぐに出てくる人、なかなか出てこない人、お年寄り同士が顔見知りらしく、ワゴン車の中から賑やかな会話が始まります。ぷうたろうも挨拶してお年寄りの会話を何気なく聞いていました。
仲間に入れない…  
 何か違和感がありました。母がまったく会話に参加していないのです。その時は、まだ慣れていないのかなと思いました。20分くらいで施設に到着します。施設は少し山よりの小高い場所にあって、山も見えるし海も見えるとても気持ちのいい場所でした。ワゴン車が着くと施設のスタッフが何人か出てきて、お年寄りが降りるのを介助し、施設の中へと誘導します。
施設の中は広々としてイスやソファーがキレイに配置され自由に座れるようになっています。観葉植物も配置され窓も大きく開放的な雰囲気です。
母もスタッフに誘導されてイスの一つに座りました。 室内では、お知り合い同士で挨拶が交わされ世間話が始まっています。施設のスタッフと談話しているお年寄りもいます。
しかし、母はここでも会話に参加できませんでした。母の傍には座らず少し離れたところから母の様子を見ていることにしました。たまにスタッフが雑誌を持ってきたり、飲み物を運んできたりして母にも声をかけています。あんまり会話が続きません。母の顔に笑顔がありません。一人つまらなさそうな顔をしています。 持ってきてくれた雑誌を眺めたりしていますが、まるで義務のように見ているようです。 
孤独な母 
 食事の時間になりました。4~5人ずつ一つのテーブルを囲んでいるのですが、母は誰とも話そうとしません。声をかけられても短く丁寧に答えるだけ。とても緊張している風に見えました。知らない人が大勢いると緊張するのでしょうか?人見知りなのでしょうか? 自宅でヘルパーさんと会話しているときの楽しそうな表情ではありません。リラックスできないようでした。
デイサービスを利用すれば、その間、家族は介護から解放されるので、本人にとっても家族にとっても、いいサービスだと思っていましたが、中には母のようになじめない人もいるようです。施設に預けたから安心というわけではないのです。
デイサービスに馴染めない人もいる。 
 母はけっして人見知りではないのですが、場所の要素が大きかったのでしょう。自分の居場所ではないと感じていたのかもしれません。自分の方に向いてくれる人とはなじめますが、自分から能動的に行動する性格ではなかったのでしょう。楽しくない場所、リラックスできない場所にいてもいい事はありません。自宅に帰ってから、Kさんに「母はデイサービスに合わないみたいです。」と相談した結果、数回でデイサービスの利用は終了してしまいました。