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脳科学捜査官 真田夏希 鳴神響一 角川文庫

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大好きな警察小説に新しいヒロインの登場です。神奈川県警に採用された32歳の新人、美人で神経科学博士、心理分析官として採用された第1号。とあって作品の中には脳生理学の難しい用語・・例えば「眼窩前頭前皮質」「間脳視床下部」「大脳基底核」「偏桃体」とか、心理学の難しい言葉「悲嘆の遅延」「代理報復感情」などがいっぱい出てきました。まあ、この難しそうな言葉は読み流して本筋だけを追っていくと、これが結構面白い!犯人とのメールでの駆け引き、犯行予告現場の推理は十分本格的なものと思ってしまいました。(と言っても、こちらが素人なので何を書かれてもウソとは看過できないのですが・・)相手の心を読む刑事は数多くいますが、彼女の心理学的なアプローチのプロファイリングは新鮮でよかったです。

シリーズ(になるのでしょうか?)第一作の登場人物も期待できます。

冒頭で婚活デートしていたイケメンが実は警察庁の理事官だったり(もちろんキャリア)、神奈川県庁の管理官がオタクで自己中心的なキャリアだったり、この後のシリーズにも必ず登場しそうなベテラン刑事とイヤミな若手のコンビだったりと多彩です。そしてなにより、この後も登場して欲しいのは、この作品で夏希の命をすくった爆弾探知犬アリシア!と飼い主の小川です。小川は事件解決の後、夏希が食事に誘ってもまったく興味がないそぶりでアリシアしか目に入っていない様子。ここで夏希の闘争心に火がついてくるとまた違った展開になりそうなんですが・・。

これまでも心理分析を得意にしていた刑事さんは沢山いましたが、顔の表情やクセで犯人のウソを見破る名人ばかりで、ここまで本格的に心理分析で犯人を追い詰める作品はなかったように思えます。あまり本格的すぎると読者が理解できない世界に行ってしまうのでほどほどでないと困るんですが・・。

期待がもてる新ヒロインの誕生!になるでしょうか?