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母の徘徊が始まった。

母の徘徊
ヘルパーさんに毎日きてもらうようになってしばらくたった頃、携帯に電話がありました。Sさんからでした。 
「昨日の夜大変だったんです。お母さんがおられんようになって、お父さんから電話があって…」母の徘徊でした。
父は母のことをよく見てくれているのですが、晩酌の後、しばらくすると眠ってしまったようです。母は夜の道を漁師町の方へ歩いて行き、最近は行ったことがない遠方にまで行ったようです。結局、疲れて果てて座っていたら近くのコンビニの店員さんが心配してタクシーの乗せてくれ、母は自分で行先を指示できなかったのですが、運転手さんが母の顔を知っていてなんとか家まで送り届けてくれたようです。周囲の人は事が収まるまで東京の息子たちには連絡しなかったのです。電話をもらっても深夜は実家に戻る手段がありませんし、手段があっても時間がかかります。こういう場合、遠く離れた息子は無力です。裏返せば、地元の方の親切や協力があってこそ自分たちは東京での生活を成立させることができるのです。わかってはいることでしたが、思い知らされた事件でした。
母はどこに行こうとしたのか?
帰ってきた母は汗だくで洋服も汚れていて、とても疲れているように見えたそうです。どこへ行こうとしたかと聞くと、「●●の漁師町の家」でした。母の口から頻繁に「●●に帰りたい」という言葉が出るようになったのはこの頃からでした。いま住んでいるのは●●市です。●●に帰りたいってどういう意味だと思いますか? 母の言う「●●」は●●市のことではなく、母が生まれた「●●にある漁師町の家」のことで、今自分がなんという場所に住んでいるのかは関係ないのでしょう。その家で暮らしていた幸せな自分に戻りたいということなんだと思います。http://kinoe-kaigo.seesaa.net/article/452610363.html
家の扉に鍵をつける
この事件があって、家の玄関に鍵をつけることになりました。寝る前に父が中から錠前を掛けるのです。庭に出るガラス戸にも錠前をつけました。半分ふさがっていて出入りできない台所の勝手口も釘でふさいでしまいました。こうするよりなかったのです。夜は父一人になってしまいます。父も高齢、夜通し起きているなんてできるわけがありません。夜寝る前に鍵をかけ、朝ヘルパーさんが来る前に鍵を開けるのが父の日課になりました。実はこうした日課が増えていくことも一緒にくらす父のストレスになるんでしょうね。
これだけ対策をしても 徘徊は1回では済みませんでした。