人生は楽しまなくっちゃ

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施設入所にあたり用意したもの

元気な頃の母は自宅で料理と生け花を教えていました。若い生徒さんに囲まれている時間はとても幸せそうでした。認知症が進んで教えることもできなくなり、自宅ではたまにヘルパーさんの指示でお手伝いをするくらいでした。サ高住に入所すると、自宅にいる以上に何もしなくていい時間が多くなります。何か母が気を紛らわせるものが必要なんじゃないかと考えました。料理の本とか生け花の本とか見れば何か思い出してニコニコするかもしれないと思い、何冊か持ち込みました。地元の古い風景が沢山載っている写真集も買って部屋に備えました。しかし結局、本を読んだような形跡はありませんでした。

認知症患者とリモコン

テレビも持ち込んだのですが、母はもうリモコンの操作ができなくなっていたようです。テレビやエアコンのリモコンって認知症の患者さんにとってハードルが高いものなんでしょうね。昔のチャンネルをガチャガチャやるテレビだったら少しは操作できるのかもしれませんが、ボタンが多いリモコンは苦手なようでした。
そう言えば、まだ元気な頃、操作が簡単でボタンの大きい携帯を契約して渡したのですが、何回教えても、操作方法を紙に書いて渡しても、とうとう使おうとしなかったですね。その当時は、お友達が携帯を持っているのを見て、自分も欲しいと言っていたのですが、いざ持ってみると使いませんでした。

衣類で特に必要なもの

思いがけず必要なものもいくつかあります。毛布、替えのズボン、下着、靴下などです。靴下はあまり締め付けが強くならないようにゴムを少し切ったりしました。毛布、替えのズボンは、失禁などが増えてくるので、決められたタイミングの洗濯では追い付かなくなるようです。下着は、季節に合わせて薄い物、厚手の物を用意し、これもすぐ汚れてしまうので、見舞いに行く度に購入して持って行きました。
もう一つ必需品はマジックです。入所者の分をまとめて洗濯するので、衣類には全部名前を書かないといけないそうです。
両親が入所してからも、月に1回は必ず顔を出すようにしていましたが、施設のドアを開けて廊下を進むとロビーにポツンと一人で座っている母がいます。そんな姿を見るといたたまれない気持ちになったことを覚えています。